読書メモ「知事の世界(東国原英夫著)」

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東国原氏の知事の世界 (幻冬舎新書)読了。

スタンスとしては、日本改革宣言(本ブログの記事はこちら)の知事時代の回想部分と同じで、知事目線で、考えてきたこと、やってきたこと、起こったこと、変えたと感じたこと、周りの反応などを、書き起こしていますが、本書は、宮崎県知事就任後、一年半位が経過した時期に執筆されていますので、よりリアリティがありますし、知事になる前からの行動や考えの変遷、知事になってからの改革着手、改革を進める過程におけるさまざまな判断や、変化が、より具体的に書かれている点において、興味深く読み進められました。思想うんぬんはおいておいて、読み物として面白いかったです。かなりライトな内容で、さくっと読み終えられる感じ。

実行力や、政治的な信念もそうですが、彼のすごい部分の一つは、無知すらも武器にする素直さや柔軟性であろうと考えます。早稲田在学中、政治や行政については勉強をしてきたとはいえ、通常、行政経験者が多数を占める県知事という職に、行政未経験の彼がトップに就くというのは、非常に苦労があったのではないかと思いますが、無知であるからこそ県民目線で発言ができるという信念や、批判されがちな元芸人であることを武器にという発想、また、初期、あるいは都度職員の方々から受けるレクチャーについて「エキサイティングであった」などと臆面もなく発言できる向上心があったからこそ、あれだけの高い支持率を維持し続けたのだろうなと感じます。

また、オール野党の議会との「対立」などの報道により、「既存利権に殴りこみ」をかけたような印象を持ちがちですが、多くの県庁職員達の心をとらえ(これは、あくまで本人談であるいくつかの著書を読む限りの印象であり、必ずしも、実際にすべてのシーンでそうであったとは言い切れないけれども)、しっかりと味方につけるなど、一方で調和や調整を重んじるやり方も、報道されない成功の根拠であったと言えるでしょう。

さて、地方分権推進派である彼の書籍をいくつか読むにつけ、やはり、現状の政治、行政は、どげんかせんといかん、という気持ちになってくるわけです。

東京住まい、広島を離れてはや14年も経ちますので、地方の現状は、正直実感することはないわけですが、少なくとも、現状、世の中が上向きであると感じられる気配はなく、それもとても長いスパンで、逆に、尻つぼみになりつつある雰囲気は、だれしもが感じるところでしょう。

高度成長時代を支えた、これまでのあり方は、ひとつの役割をになっていたのは確かである一方、その姿しか知らず、それが当たり前だという感覚は、思考停止の大きな原因であり、現状を変えるべきかどうかという結論はさておき、やはり捨て去る必要があるのは間違いない。

政治行政の話だけに限らず、いろいろな面で、そういうシーンって多いわけで。

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