うちの子に限って

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たいていのサービスには利用規約というものが定めてあり、その禁止事項に違反する行為を行った場合、管理者は時に、利用停止処分や退会処分を行う。

チャットや掲示板などで中傷行為や悪口、卑猥な発言を行った場合などが、そういう対象となる。しかし、残念なことに、それは大人ばかりではなく、むしろ子供の割合がかなり高い。

前の記事「子供のインターネット利用とその怖さ 」でも触れたが、未熟なコミュニケーション能力しか持たない子供達が、ゲーム感覚で利用している状況では当たり前のことだろう。

そういう行為自体も、ちろん問題ではある。しかし、その裏に潜むもっと大きな問題を直視しないことには、インターネットと子供の問題は良い方向には向かっていかない。

その問題とは、自分の子供もそのような行為をたやすく行う可能性があるという事実を、まったく認識していない、しようとしない親が存在するということだ。

ここでちょっとした例を挙げよう。

禁止行為を繰り返すユーザーに対して、時にIPアドレスによる利用制限を行う場合がある。同じIPアドレスからの利用が全て制限されるわけだが、もちろん、家族も同じサービスを使っていれば、たった一人のために、全員が利用できなくなってしまう。

以前あった事例としては、子供が卑猥な発言を繰り返し、家族全員サービス利用を禁止された。その事実を知らない親が、不当な禁止だとクレームを寄せる。お子さんの行為による禁止だと、親に伝えるが、親はいっこうに信じようとしない。あくまで、自分の子供がそんなことをしるはずがない、と。

ログまで存在するその不正行為の事実をいかに具体的に伝えようとも、まったく信じようとしないのだ。IPアドレスというのは、絶対的なものではなく、鵜呑みにしてはいけない情報ではあるのだが、登録情報から地域や苗字、メールアドレスまで同じとくれば、やはり親子関係があるものと断定せざるを得ない。

それでも、あくまで自分の子供ではない、と主張するのであれば、どなたか見知らぬ他人がその方のご自宅のパソコンを使い、該当する不正行為を行ったことになるわけだ、が、それの方がよほど問題だろう。

また、仮にそうであったとしても、サービス提供者の立場からは、繰り返し不正な行為を行う接続元からの利用を野放しにはできない。結局、同じ対応を行うことにはなるのだ。

少し長くなってしまったが、この親の反応から見れば、おそらくこのお子さんは、普段の日常生活において、そのような行為を行うはずのない、ごく普通の子供であったと考えらる。

しかし、ひとたびインターネットの世界に踏み込んでしまえば、そのような行為を平然と行ってしまう。そのような行為を何の良心の呵責もなしに行える環境が、そこには存在するのだ。

親は、それが信じられない。それ以前に、「そのようなことを行うなんてありえない」という頭があるから、普段から子供がどのようにインターネットを利用しているかを気にしようともしない。

どんなに優秀な子供であっても、その少ない人生経験では、インターネットの世界で理性を保ち、正しい選択をし続けるのは非常に困難である。さまざまな欲望を満たすものがあり、そしてそれを抑制する何かは存在しない。

「うちの子に限って」という考えは、現実世界のそれよりも、はるかに脆い幻想であるということを知ることが、子供の正しいインターネット利用への第一歩だと訴えたい。

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